設計・積算に関するQ&A

ガンテツパイルを設計(土木)するにあたっての、 実際の傾向、注意点等について Q&A 方式にて解説します。

Q 1 ガンテツパイルの水平変位の制限を緩和する設計について教えて下さい 
Q 2 ガンテツパイルの軸方向バネ定数Kvはどの様に設定されているのでしょうか?
Q 3 杭とフーチングを方法Bで結合する場合に用いる杭頭補強鉄筋の材質、ピッチ、配置等について教えて下さい
Q 4 ガンテツパイルの摩擦杭への適用性と事例について教えて下さい
Q 5 支持層が軟岩や土丹の場合の支持力設定方法について教えて下さい
Q 6 ガンテツパイルの杭先端部及び一般部の強度はどの様に設定するのでしょうか?
Q 7 ガンテツパイルの材料費には一般鋼管杭と比較しどのようなものが付加されるのでしょうか?

※文中引用文献について
 道路橋示方書 道路橋示方書・同解説 W下部構造編 (社)日本道路協会 H24.3
 杭基礎設計便覧 杭基礎設計便覧 (社)日本道路協会 H19.1
 NEXCO設計要領NEXCO設計要領第二集 橋梁建設編 H18.4
 技術審査証明報告書ガンテツパイル建設技術審査証明事業報告書 (財) 国土技術研究センター
ページのトップへ戻る

 
Q1:
ガンテツパイルの水平変位の制限を緩和する設計について教えて下さい。

A1:  
 ガンテツパイルは、高い支持力特性と高いじん性をもつ鋼管を応力部材としていることから、水平変位の制限を緩和した設計を行うことで、更に経済的な設計が可能になります。

水平変位の制限を緩和する設計方法には、表1に示す2種類があります。
表1 水平変位の制限を緩和する設計
設計基準道路橋示方書
NEXCO設計要領

適用条件地盤条件 軟弱な沖積粘性土地盤※1
液状化地盤※2
規程なし
橋脚/橋台 橋脚
(橋台は適用外)
橋脚
(橋台は適用外)
設計方法地盤モデル 非線形モデル
(kHは-1/2剰則を適用)
線形モデル
水平変移の
制限値
杭径※3の 3.5%杭径※3の 4%
※1  互層の場合は、杭頭から 1/β の深度において沖積粘性土の層厚の合計が砂質土層の層厚の合計より大きいか否かで判断します。(軟弱:N値は 5 未満を想定)
※2 液状化地盤の場合は、以下の a), b) の両方を満足するように照査します。
a) 液状化が生じないと考えたケース液状化による低減を考慮せず (DE=1)、地盤を線形モデルとして許容水平変位を杭径の 1% または 15mm の大きい方とします。
b) 液状化が生じると考えたケース液状化を考慮し (DE≠1)、水平変位の制限を緩和する設計を行います。
※3 杭径はソイル径とします。



注意)詳細は道路橋示方書およびNEXCO設計要領を参照のこと。


 
Q2:
ガンテツパイルの軸方向バネ定数Kvはどの様に設定されているのでしょうか?

A2:  
 軸方向バネ定数Kvについては下記の通りです。

1. ガンテツパイルのKv推定式

ガンテツパイルのKvは、多くの載荷試験結果より下式で推定することができます。


 Kv=a×(Asp・Esp+Asc・Esc)/L
  a=0.040×L/Dsc+0.15


 Kv:杭の軸方向バネ定数(KN/m)
 Asp:鋼管(杭頭部)の純断面積(m2
 Esp:鋼管のヤング係数(KN/m2
 Asc:ソイルセメント柱の純断面積(m2
 Esc:ソイルセメントの変形係数(KN/m2) Esc=500qu
 qu:ソイルセメントの一軸圧縮強度でqu=1.0N/mm2(砂質土及び粘性土)
 L :杭長(m)
 Dsc:杭径(ソイルセメント柱径)(m2



2. L/Dsc<10 の場合の推定方法について

上式aは、大部分が L/Dsc≧10 の載荷試験結果から導かれているため、原則として根入れ比が 10以上の杭に適用します。L/D<10 の杭では、類似した条件の載荷試験結果などを参考として総合的にKvを推定します。
 (参 考)

 @ ガンテツパイル工法では、L/Dsc<10 未満での載荷試験データが2例あり、これらの結果も推定式から求めた a) とほぼ合致しております。
(技術審査証明報告書U-23ページ B載荷試験、K載荷試験)

 A L/Dsc<10 の杭で、類似した条件の載荷試験結果がない場合には、以下の a), b) の両方の条件で算出した Kv で照査している事例もあります。


 a):L/Dsc=10 として推定式にて算出したKv (下限値側と推定)


 b):実際の L/Dsc で、推定式にて算出したKv(上限値側と推定)

 
Q3:
杭とフーチングを方法Bで結合する場合に用いる杭頭補強鉄筋の材質、ピッチ、配置等について教えて下さい。

A3:  
 杭頭補強鉄筋の材質、ピッチ、配置などについては下記の通りです。

1.鉄筋の材質について

SD345、SD390またはSD490を使用します。
ただし、SD390及びSD490を使用する場合は、フーチングコンクリートの
設計基準強度をσck=30N/mm2とします。



2.鉄筋径について

最大鉄筋径はD35 以下とし、小径側※1 から検討します。
(D35 を用いても所要の仮想RC断面性能を満足できない場合には、協議のうえD38 を適用した事例もあります。)

※1 最小鉄筋外径:D16(道路橋示方書 198ページ 参照)

3.鉄筋のピッチ、配置、本数について

(1)鉄筋ピッチ

鉄筋のあきは、鉄筋径の2倍又は粗骨材の最大寸法の2倍 の大きいほうとします。
一般には、場所打ち杭に準じて、鉄筋の中心間隔が
D32以下の場合は100mm以上に、D35については105mm以上となるように配置します。

(2)鉄筋かごの径

ずれ止めと中詰め補強鉄筋のあき(15mm以上)と、鋼管内面と中詰め補強鉄筋のあき(鉄筋径以上)を両方満足するように決定します。

(3)鉄筋本数

中詰め補強鉄筋の配置可能最大本数は、上位の(1)、(2)より算出します。杭基礎設計便覧(304ページには、代表的な杭径における中詰め補強鉄筋の配置可能最大本数がしるされております。

 
Q4:
ガンテツパイルの摩擦杭への適用性と事例について教えて下さい。

A4:  
 ガンテツパイル工法は、地盤にセメントミルクを注入・混合撹拌して現地の地盤と同程度の比重を有するソイルセメント柱を築造しつつ、鋼管を沈設し一体化をさせる工法であるため、施工時に周辺地盤を緩めないという特長を有しています。このため、他工法にくらべて大きく、かつ安定した周面摩擦力が得られ、摩擦杭に適した杭といえます。
 道路橋示方書の基礎形式選定表でも摩擦杭に「適合性が高い」と示されています。

1.
地盤を緩めない施工法であることの実証

 杭施工予定位置の近傍に予め埋設した土圧センサー(ジオセル)値が、杭施工前後で低下しないことを確認しております。
2.
安定した高い周面摩擦力が発現することの実証

 載荷試験結果より得られたガンテツパイルと場所打ち杭のN値と周面摩擦力の関係を比較すると、ガンテツパイルは場所打ち杭に比べて、高く、安定した周面摩擦力が発現することがわかります。
3.
ガンテツ摩擦杭の仕様とメリット

 ガンテツ摩擦杭は、鋼管先端の付着金物および根固め工が不要となり、材料費、工事費を削減できます。
4.
摩擦杭の実績

 施工実績(摩擦杭) をご参照ください。



 
Q5:
支持層が軟岩や土丹の場合の支持力設定方法について教えて下さい。

A5:  
 支持層が軟岩や土丹の場合のガンテツパイルの先端支持力度は、3qu(支持層の一軸圧縮強度の3倍)を目安とします。( 技術審査証明報告書 U−20 ページ参照 )
 但し、支持層の硬さによっては、施工が困難となる場合があるため、事前に施工可否検討を行うことが必要です。施工可否の判断は、現地採取コアや、各種試験結果から得られた岩の強度、性状等を確認して行う事を基本とします。

【参考】
  • 先端支持力の上限値について

  •  NEXCO設計要領には、支持層が硬質粘性土や軟岩とする場合の支持力について、下記の記述があります。

     場所打ち杭

     土丹のような硬質粘性土や軟岩を支持層とする場合は、杭先端の施工による地盤の乱れの影響が砂層・砂礫層に比べて少ないので、杭先端の極限支持力度 qd は地盤の強度に応じて、次の式によります。


       (≦9000kN/u)

            : 杭先端地盤における支持力算定上の一軸圧縮強度(kN/u)




     
    Q6:
    ガンテツパイルの杭先端部及び一般部の強度はどの様に設定するのでしょうか?

    A6:  
     杭一般部(合成部)のソイルセメント柱の設計強度は、ソイルセメント柱と外面突起付き鋼管の付着力がソイルセメント柱と地盤の摩擦力を上回るように、また、杭先端部においては、鋼管の押し抜き抵抗力が、先端部地盤の極限支持力より大きくなる様に、決定する必要があります。(詳細については、技術審査証明報告書V-22〜23ページ参照)
     一般的には、ほぼ全ての杭径で仕様を満足する「標準強度」を適用します。(下表参照)

    表 ソイルセメント柱の標準一軸圧縮強度(qu) ※材令28日強度
    対象地盤一軸圧縮強度(N/mm2)
    杭一般部 砂質土1.00
    粘性土0.75
    杭先端部15.00

    【注意】
       杭一般部において、杭径が φ1100/φ700 でかつ N値≧15 以上の粘性土を含む場合、及び泥炭や腐植土などの特殊土を含む地盤の場合については、原位置土を用いた室内配合試験を行い配合及び設計強度を決定します。(配合試験の詳細は、技術審査証明 付・資料2、3を参照)

     
    Q7:
    ガンテツパイルの材料費には一般鋼管杭と比較しどのようなものが付加されるのでしょうか?

    A7:  
     ガンテツパイルの材料費には一般の鋼管杭に次の様な費用が付加されます。

    〔鋼管本体〕
     @ 外面突起(リブ)エキストラ


    〔付属品〕
     @ 吊金具、及び取付箇所の外面突起削除費用
     A 回転金具、及び取付箇所の外面突起削除費用
     B 先端付着金物(支持杭の場合)
     C 現場継手部の外面突起削除費用[継手部下側鋼管の頭部15mm](継ぎ杭の場合) 
     D 現場継手部超音波探傷試験箇所の外面突起削除費用(継ぎ杭の場合)
    板厚により削除長さが異なります。(下図参照)
     E 頭部外面鉄筋溶接部の外面突起削除費用[通常100mm](外面に鉄筋を溶接する場合)
    鋼管と鉄筋の溶接品質を確保する為 (通常100mm)
     

  • 価格など、詳細はメーカへ問い合わせください。
  • ページのトップへ戻る